先日、小学校1年生から6年生まで6年間通ってくれた生徒ちゃんの、最後のレッスンでした。遠くにお引越しされました…。
この教室では、全員に百均で買ったカレンダーを1冊ずつ渡して、家での練習を記録してもらうようにしています。書き方は自由で、練習した曲目を書いてくれる子もあれば、練習した時間を書いてくれる子もあれば、◎〇△×など自己評価のマークを書いてくれる子もあれば、練習した日にシールを貼って来る子もあります。練習とは全く関係ないつぶやきを書いてくる子すらあります…。
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いつもレッスンの最初にカレンダーの書き込みを見せてもらうことにしています。
そのカレンダーの3月の一番最後の行にメッセージを書いてくれていました。
最後というだけで感極まりそうだったのに、そのメッセージを見て涙腺崩壊しそうなのを必死でこらえて、レッスンをしました。
今、私たちが勉強している曲1つ1つは、作曲家が精魂を絞り出して書いたものであり、版によって違っていることもあるスラーや指番号等の一つ一つにもそれを書いた人の思いが込められています。手の大きさや指の長さは一人ひとり違うから、必ずしも書いてある指遣いがベストではないかもしれないけど、「どうしてこの指で弾いてほしいのだろう?」という思いを読み取ることもとても大事です。楽譜は、音楽は、何百年も昔から、いろんな人のいろんな思いを経て現在に伝えられているのです。ドレミやフォルテやピアノはもう読めるから、これからはもう一歩踏み込んで楽譜を読んで弾いてほしい、そうしたら今までとは違う楽しさがどんどん湧いてくるよ!という話をしました。本当は、その旅も一緒に行きたかったのだけど…寂しいな。
「これからもピアノはぜひ続けて欲しいと思っています。」というお母さまの言葉が、とても嬉しかったです。
元気でね。音楽が、これからの人生でも元気のもとでありますように。